胃がんについて





胃がんは長期にわたって日本人に発症する悪性腫瘍の死因の一位を占めてきました。今では胃がんによる死亡者数は男女共に二位になったものの、女性では大腸がんと並んで女性のがん患者の全体15%を占めています。
欧米では胃がんの発症率は日本に比べておよそ八分の一。日本は先進国の中でも郡を抜いて胃がんが多くなっているのです。健康ブームの日本でなぜに胃がんが多いのでしょうか。


まず日本人は塩分の摂取量が多いということです。胃がんの発症には塩分の摂取量が深くかかわっており、明らかな相関関係もあります。
私たちの食卓を見渡してみると、漬物・干物・塩漬け(イクラなど)などをよく見かけます。それらの食べ物を頻繁に食べること、それが胃がんの発症率を高めていると考えられています。
もちろん欧米でも保存するために塩漬けにした肉などを食べていましたが、1930年代に入り冷蔵庫が一般の家庭にも普及し始めたのをきっかけに、塩漬け肉から生肉へと変わっていき、それ以降、胃がんの患者数は減少していきました。
漬物や干物などは日本の伝統と言えば伝統なのですが、少し控えたいものですね。


もう一つの原因として考えられているのが、ピロリ菌感染者が多いということです。
日本では10代のピロリ菌感染者は10%以下になっていて、これはけっして高くない数字です。しかし年齢が上がるにつれて感染率も急激に上昇しています。
60代での感染率は70%以上となっており、これは他の国に比べても圧倒的に高くなっているのです。
ピロリ菌が胃がんの発症の原因になるかは確定したわけではありませんが、ピロリ菌が胃がんの発症を高めること、胃がんの患者から高い確率でピロリ菌が見つかったこと。これらのデータから胃がんとピロリ菌は相関関係になると考えられるのです。
ピロリ菌は主に感染者の便が何らかの経路で口に入り感染しますが、現代では水道の整備や衛生観念の高まりなどで感染率は下がるのでは??とも考えられており、一方では住宅におけるダニやゴキブリの繁殖から感染率は下がらないという考えもあるようです。